おいしいお米が食べたい!

棚田は日本のピラミッド?

 

 

奥能登千枚田夜景
奥能登千枚田夜景

 

世界農業遺産に登録された、石川県の奥能登千枚田

 

 

棚田の成立が古代のようです。

弥生時代にはすでに存在していました。

 

 

棚田は山田のことです。

つまり山に作った田んぼのこと。

 

平地のほうがお米の栽培効率でいえば断然いいのでしょうが、人口が増えるとともに

主食であるお米の需要が増し、農地の取り合いになります。

 

 

 

そうすると後から農業に参入する人は、平地に田んぼが作れなくなり、山地の多い日本では

山の斜面に作るしかなくなります。

 

山の斜面に一段一段水平な田んぼを作っていくので、「千枚田」と呼ばれたりします。

 

 

人が生き抜くために考えぬいた末に誕生した棚田、江戸時代には年貢米の徴収を免れるために

山の奥深くに秘密の棚田をつくり、家族が最低限食べられるだけの食料を蓄えていた農民もいたようです。

 

山に登り、開墾するのはとてつもない重労働だったはずです。

多くの人の汗と涙の結晶でもあります。

棚田は現在でも日本人に胃袋をささえる、大切な資産でもあります。

 

日本の棚田は中国の万里の長城、エジプトのピラミッドに匹敵する財産だという人もいるくらいです。

 

 

洪水を調整する棚田

 

 

棚田は上の段から下の段へ水を流していく仕組みです。

 

水をためる能力も高く、大雨から街や村を守る役割を果たしています。

 

そして、生物の多様性も守っていると知っていましたか?

 

蛍、ゲンゴロウ、トンボなどの昆虫や、

亀、イモリ、サンショウウオなどの両生類

魚やキツネ、うさぎなども多く生息しています。

 

絶滅してしまった野生のトキ

 

最後の野生のトキが最後の住処に選んだのも棚田です。

 

棚田は日本にあって、人間だけでなく様々な生物にとっても貴重な資源と言えます。

 

 

 

棚田のお米は何故美味しい?

 

 

「日中と朝晩の寒暖差」

 

これがキーワードです。

 

特に夏場一日中暑かったら人間もバテテしまいますよね。

 

山間部は朝晩は気温が下がり涼しくなります。

 

だから稲も夏バテせずに元気に育ちます。

元気な稲だから土の栄養をたっぷり吸って美味しいお米に育ちます。

 

そして山の豊富な栄養を含んだ水も棚田のお米を美味しくする要素なのです。

 

 

因みにコーヒーやお茶も寒暖差が大きい所で育つと美味しくなりますよ。

 

 

世界の棚田

 

日本以外にも世界農業遺産に選ばれた美しい棚田があります。

 

フィリピン・コルディリェーラの棚田群

 

 

中国紅河ハ二棚田

 

 

幻想的な風景です。

 

 

 

 

 

奥能登千枚田

 

 

 

 

 

白米千枚田は世界農業遺産「能登の里山里海」の代表的な棚田として、年々注目を浴びています。千枚田は「日本の原風景」と呼ばれ、昔ながらの農法が現在も行われています。
日本古来の農法「苗代田」を復活させ、実際に種籾から苗を育成し、稲作を行う取り組みを行っています。

 

本日はこの棚田から収穫したお米のご紹介です。

 

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