土用の丑の日はいつから鰻を食べるようになったのか?そして今年は何時?
何故土用に鰻なのか?
土用の丑の日は「鰻」を食べるのが習わしの日本。
夏バテ防止にもよさそうと、スーパーでも魚屋さんでも鰻販売の書き入れ時になっています。
さて、土用っていったい何かそして、何故鰻を食べるのかご存知ですか?
土用とは
土用とは雑節といわれ、年に4回あります。
- 春土用:巳・丑・酉の日
- 夏土用:卯・辰・申の日
- 秋土用:未・酉・亥の日
- 冬土用:寅・卯・巳の日
鰻を食べるのは「夏土用」だけです。
土用とは土旺旺用事(どようおうじ)の略で、土用は土の気が強くなるため、
土用に土いじりは禁忌とされています。
建物を建てたり、基礎工事をしたり、井戸掘り、壁塗りなどもしてはいけないとされています。
なぜならこれらは、土を動かすことになるからです。
これは中国の陰陽五行説に基づいた考え方です。
自然界のすべてのものを「陰」と「陽」に分けてた陰陽論、
土 火 金 水 木の5要素で成り立っているという五行説、
この2つが組み合わさったのが、陰陽五行説となります。
四季を五行説で表そうとした時、五行説が持つ5つの要素に1年を表す四季を当てはめ「春=木」「夏=火」「秋=金」「冬=水」としました。
しかし、これでは五行説の構成要素である「土」が欠けてしまいます。
そこで、それぞれの季節の終わり約18日間に「土」を割り当てて「土用」としたのです。
「立春」「立夏」「立秋」「立冬」各日の前、約18日間が土用の期間となっています。
土用が身体に与える影響
土用はつまり季節の変わり目にあたります。
季節の変わり目にには体調に変化があったりするので、昔から注意されていました。
特に、夏の土用は1年のなかでもっとも暑さが厳しい時期にあたるため、昔は柿の葉などの薬草を入れたお風呂に入ったり、体にお灸をすえたりして、夏バテ防止などの対策を行っていたといいます。そのほかにも、暑い季節を多くの人々が安全に乗り切るための工夫が現在まで続いています。
暑中見舞い、衣類や書物の虫干し(陰干し)をする、田んぼに水を入れず根を丈夫にさせる、・梅干しの天日干しをするなどです。
土用に鰻が食べられるようになった切っ掛け
現在最も有名なのは江戸時代の学者であり医者、発明家であった平賀源内の発案によるというものです。 夏はうなぎが売れないといううなぎ屋の相談を受けた源内が、「丑の日に『う』のつく食べ物を摂ると夏負け(夏バテ)しない」という言い伝えにあやかろうと、店先に「本日丑の日」という貼り紙をさところ、お店は大繁盛になりました。
なんだか強引なプロモーションのようにも感じますが、実際鰻には滋養強壮効果が高く、暑い時期に
鰻を食べて体力をつけるというのは正しいことではないでしょうか。
昔の人は鰻の栄養のことが何となく分かっていたのかも知れませんね。
そういう意味で平賀源内は素晴らしい宣伝マンと言えます。
200年以上たっても廃れないキャンペーンなんてそうそうありませんから。
2021年の土用の丑の日は?
さて、今年2021年の土用の丑の日は何時なのでしょうか?
今年は、7月28日(水)です。
まさに夏真っ盛りですね。
暑さで疲れもたまってくるころと言えます。
そんな時には鰻などの滋養強壮食材を積極的に取り入れて、凌ぎたいところです。
鰻で暑い夏を乗り切ろう!
年々暑くなる日本
熱中症、夏バテ、脱水などの健康被害もひどくなる一方です。
暑さに負けない身体をつくり、何とか乗り切ろうではありませんか。
そのためには食事が大切です。
江戸時代から続く、日本人のパワーフード鰻で暑い夏を乗り切りましょう!