カニの値段が高いのにはしっかりとした理由がある

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高級食材の一つに必ず名前が上がるカニですが、なぜ高いのか知っていますか。「庶民にはなかなか手に入らない高級食材だから」というのでは、全く答えになりません。実は、しっかりとした理由があってカニの値段が高く設定されているのです。今回は、カニの値段がなぜ高いのか、カニの種類別の値段相場と一緒に詳しく解説していきます。

カニの値段はなぜ高いのか

高級食材として名を連ねるカニの値段は、なぜ高いのでしょうか。だんだんと手の届かない食材になりつつありますが、美味しいカニは何としてでも食べたいものです。では、なぜカニの値段は高いのでしょうか。その理由は主に次の3つです。

カニの漁獲量が減少

カニの値段が高い理由の一つは、カニの漁獲量が年々減少していることです。1983年に10万トンを超える漁獲量だったカニは、2012年には3万トンを切る漁獲量にまで減少しました。これほどまで減少してしまった主な原因は、制限なく自由にカニを獲っていたからです。成長の遅いメスのカニや、成長途中の幼いカニまで乱獲していたために、漁獲可能なカニ自体が減ってしまったのです。

カニは養殖できない！

獲れるカニの量が減少したのであれば、養殖をして増やせばよいのではと考えます。しかし、実際のところカニは養殖することができないのです。鑑賞用としてカニを飼うことは可能ですが、同じ水槽などで大量にカニを育てようとすると、カニは自分のハサミを使って周りにいるカニをどんどん食べ始めます。いわゆる「共食い」をするのです。カニを養殖するには、共食いをしないような広く大きな場所を確保する必要がありますが、現実的には難しいのです。

カニの成長には時間がかかる

カニが食べられるくらいの大きさに成長するまで、時間がかかることも理由の一つです。スーパーや鮮魚店、市場などで目にする大きさになるには、ほかの生物と比較すると、かなりの時間がかかります。例えば、エビの場合、食べ頃の大きさに成長するには1年ほどかかりますが、ズワイガニだと10年、毛ガニだと7年以上もの年月がかかるのです。さらに、毛ガニは2年に一度しか繁殖せず、そのことも影響しているといえます。

【種類別】カニの値段相場

値段が高いことが当たり前となっているカニですが、実際の相場はいくらなのでしょうか。カニの産地や旬なども影響しますが、どのくらいの値段で手に入るかは知っておきたいところです。ここでは、三大ガニと呼ばれる「タラバガニ」「ズワイガニ」「毛ガニ」の値段相場について詳しく説明します。

タラバガニ

主な産地が北海道であるタラバガニは、大きな甲羅と太い脚が特徴で、しっかりと脚にまで身が詰まっています。あっさり淡泊な味とプリプリとした食感が人気です。値段相場は1kg当たり7,000～16,000円となっています。

ズワイガニ

カニ本来の旨みが楽しめるズワイガニは、小さめの甲羅と長い脚が特徴です。水揚げされる場所によってオスのズワイガニを「越前ガニ」や「松葉ガニ」など、メスのズワイガニを「セイコガニ」や「香箱ガニ」など、異なるブランド名で呼ばれていることでも有名です。ズワイガニ（オス）の相場は、1kg当たり5,000～15,000円ほどとなります。

毛ガニ

表面が短く硬い毛に覆われているのが特徴の毛ガニは、タラバガニやズワイガニと比較するとサイズは小さめです。小ぶりな中には身がしっかりと詰まっていて、濃厚なカニ味噌と混ぜて食べるのもおすすめです。毛ガニの相場は、1kg当たり8,000～10,000円ほどになります。

カニを買う時期や場所にも注目すべし

漁獲量の減少と漁獲制限がかかって、だんだんと貴重な食材になっているカニですが、カニを購入する際には、カニの旬や産地のほか、どのように仕入れているかなどにも注目することをおすすめします。カニを相応の値段で購入する場合、店頭で購入するよりも、通販やお取り寄せなど、産地直送で購入する方が、余計なコストをかけずに安く手に入れることが可能になります。美味しいカニを心ゆくまで堪能するためにも、旬や水揚げ場所などをしっかりと調べてから購入するようにしましょう。