美味しいカニにもさまざまな種類がある

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しょっちゅうお目にかからないことから、特別感が漂うカニ。食事に出かけた場合など、テーブルにカニが出てくると、ワーッと歓声を上げたくなりますよね。ただ、ひとくちにカニと言ってもさまざまな種類がありますし、それぞれに特徴があります。今回は、一度は食べてみたい日本の四大カニについて、特徴や選び方など、詳しくご紹介していきます。

一度は食べたい日本の四大カニ

たくさんの種類のカニがある中で、よく耳にする名前のカニやブランドガニなどは、一度は食べてみたいものです。ここでは、日本の四大カニと呼ばれている「ズワイガニ」「タラバガニ」「毛ガニ」「花咲ガニ」について、それぞれの特徴や選び方などを紹介します。

ズワイガニ

カニと言ってまず思い浮かぶのが、細長い脚に特徴があるズワイガニ。カニ本来の旨みを楽しむことができるため人気も高く、産地によって呼び名が違うことでも有名です。塩茹でしたり焼いたりして素材の味を楽しむことができますが、新鮮なズワイガニをお刺身にして食べるのもおすすめです。濃厚なカニ味噌を好む人も多く、そのまま食べるだけでなく、身と絡めて食べても絶品です。

越前ガニ

福井県沖で水揚げされたオスのズワイガニは「越前ガニ」と呼ばれています。水揚げした後に、生きているカニの身や味噌の詰まり具合など、厳格な基準をクリアしたものだけを「越前ガニ」認定と認定し、その証明として黄色のタグが付けられます。毎年皇室に献上されているほどで、非常に美味しいカニの一つです。

加能ガニ・香箱ガニ

福井県のお隣、石川県沖で水揚げされたオスのズワイガニは「加能ガニ」と呼ばれています。「加能ガニ」と認定される基準に、甲羅の幅が9cm以上、身の詰まりがいいものなどがあり、厳格な基準を満たしたものだけに青色のタグが付けられます。

石川県ではメスのズワイガニを「香箱ガニ」と呼び、地元では好んで食していましたが、年に2ヵ月しか水揚げできないことから、今ではオスのズワイガニよりも貴重になりつつあります。カニの身だけでなく、濃厚なカニ味噌はもちろん、内子や外子と呼ばれるカニの卵の独特の食感など、カニの良さをたっぷりと楽しむことができます。

松葉ガニ

山陰地方で水揚げされたオスのズワイガニは「松葉ガニ」と呼ばれています。最近では水揚げされた漁港などにより、さまざまな特選ブランドに認定して売り出されています。鳥取県で水揚げされ、5つの厳格な基準をクリアしたものは「五輝星」と、隠岐諸島周辺でカニかご漁によって水揚げされ、重さや身入りの基準をクリアしたものは「隠岐松葉ガニ」など、各地の特長を生かした松葉ガニを楽しむことができます。

タラバガニ

しっかりと太い脚にまでたっぷりと身が詰まっているタラバガニは、あっさりとした淡泊な味が特徴です。プリプリとした食感を楽しむことができるるため、茹でるのはもちろん、焼いて食べてもお鍋の具材にしても美味しくいただけます。脚肉に特徴があるタラバガニですが、実は脚が8本しかありません。なぜならタラバガニは、ヤドカリの仲間なのです。大きなタラバガニは脚のみで販売されていることが多く、大人二人で1肩が目安です。

毛ガニ

身体中が短く硬い毛におおわれている毛ガニは、見た目が丸っこくて可愛らしいカニです。甘く旨みが詰まった身の美味しさを楽しむには、塩茹でしたり蒸したりして、シンプルに食べることをおすすめします。カニ味噌が絶品なのも、毛ガニの魅力の一つ。カニの大小にかかわらず、中に詰まった味噌の量はほとんど変わらないため、カニ味噌の美味しさを楽しみたい方は小ぶりのものを選ぶとお得です。

花咲ガニ

茹でると花が咲いたような鮮やかな赤色に変化するのが特徴の花咲ガニ。北海道の花咲半島の近辺でよく水揚げされていますが、花咲ガニもタラバガニと同様、ヤドカリの仲間です。エビに近いような味わいとプリプリとした食感が魅力で、塩茹でしたり蒸したりするのも良いですが、殻ごと煮込んで濃厚な出汁が楽しめる味噌仕立ての「鉄砲汁」で食べるのも絶品です。

日本近海で獲れる種類豊富なカニを堪能しよう

日本近海では、今回ご紹介した四大カニ以外にも、多くの種類のカニが獲れます。生でも良し、茹でたり蒸したりするも良し、鍋などにして煮込むも良し。それぞれのカニの良さを活かして、自分好みの食べ方で美味しくいただきましょう。